役員報酬の決め方と法人税への影響

役員報酬とは、会社が取締役や監査役などの役員に対して支払う報酬です。

会社を設立した場合は設立日から3か月以内に、役員報酬の見直しを考えている場合は期首から3か月以内に株主総会で決議する必要があります。

本記事では、役員報酬の決め方と法人税への影響について解説します。

役員報酬の決定方法

役員報酬を決める際は、以下の手順で進めます。

①事業計画から今期の利益を予測する

役員報酬の決め方の最初の手順は、今期の売上や経費をもとに利益を予測することです。

役員報酬は会社の経費として計上されるため、役員報酬を増やすほど会社の利益が減り、法人税の負担が軽くなります。

反対に、役員報酬を低く設定すると会社の利益が増え、法人税の負担が大きくなるため、利益の予測をもとに最適な金額を逆算することが大切です。

②最適な役員報酬額を検討する

利益の予測ができたら、法人税と個人の税率を比較しながら最適な役員報酬を検討します。

法人税率は中小企業の場合、所得800万円以下の部分に対して約15%が適用されますが、個人の所得税は累進課税であるため、所得が高くなるほど税率も上がります。

役員報酬を高く設定すると法人税は下がりますが、個人の所得税や住民税、社会保険料の負担が増えるため、これらのバランスを試算したうえで金額を決めることが重要です。

③株主総会を開催する

役員報酬の金額が決まったら、株主総会を開催して正式に決議を行います。

決議後は株主総会議事録を作成し、決定した内容を書面として残しておく必要があります。

役員報酬は、定期同額給与として毎月同じ金額を支払うことが求められており、一度決定した金額は原則として1年間変更できません。

期中に役員報酬を増減させると、増減した部分が損金として認められなくなるリスクがあるため、最初の設定を慎重に行うことが大切です。

法人税への影響

役員報酬は損金算入が認められているため、適切に設定することで法人税の節税効果が期待できます。

ただし、不当に高い役員報酬であると税務署に判断された場合、損金算入が否認されるリスクがあります。

そのため、会社の規模や業績、同業他社の報酬水準などを踏まえた根拠のある金額を設定することが大切です。

また、役員報酬を利益調整の手段として期中に変更することは認められていないため、当初の事業計画をしっかりと立てたうえで決定することが重要です。

まとめ

役員報酬の決め方は、今期の利益予測をもとに法人税と個人の税負担のバランスを考慮して設定することが基本です。

役員報酬は一度決定すると原則1年間変更できないため、設立時や期首のシミュレーションを行う時点で税理士に相談することをおすすめします。

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PROFILE

一戸 雅行先生

一戸 雅行いちのへ まさゆき / 代表税理士

Make your dreams real.
夢をカタチにする。

会計事務の仕事を通じてお客様の夢をサポートします。
みなさま一人ひとりに向き合い、常に求められる良きパートナーとして、
地域や社会に貢献したいと考えています。

所属団体
  • 東京税理士会(登録番号130895)
  • 東京都行政書士会(登録番号21081084)
経歴
  • 神奈川県立七里ガ浜高等学校卒業
  • 日本大学理工学部建築学科卒業
  • 名古屋商科大学大学院会計ファイナンス研究科税法学コース修了(MBA)

OFFICE

事務所名 税理士・一戸 雅行・事務所
代表者 一戸 雅行 (いちのへ まさゆき)
事務所所在地 〒194-0023
東京都町田市旭町1-18-24
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