事業承継の流れ～スムーズに進めるためのスケジュールやポイント～

事業承継は数年の時間を要する会社にとって大きな事業となります。ここでは事業承継の全体的な流れやポイントについて見ていきます。

まず事業承継のスケジュールについて見ていきます。

①現状の把握
現在の会社の状況について把握することが重要です。事業はうまくいっているのか、事業の展望はあるのか、後継者はいるのか、財務状況は健全か、などのような観点から総合的に自社を見つめ直します。経営者1人の視点で考えるのではなく、第三者の視点を入れて検討することが重要といえます。

②資産・財産の評価
企業の資産は事業承継時に重要となります。経営者が保有している株式、会社に貸付している個人の資産などを承継することになるからです。

③後継者選定と承継方法の検討
事業承継の方法は後継者の有無、そして後継者の立場によっても変わってくる方法があります。

親族承継、従業員承継、第三者承継などから適切な事業承継の方法を検討していくことになります。

④承継計画の作成と実施③までで「どう」事業承継していくかをある程度決めたら「いつ」やっていくのかを含めてスケジュールを決定していきます。現在の経営者の方が70前後で引退するとして、逆算的にスケジュールを決めていくなど、未来を見据えて計画を練ります。

中小企業庁によると、後継者教育などを含めて事業承継には3~10年程度の時間がかかるとされています。

計画を練ってもそれがどの程度実行されているのか、定期的に進捗状況を確認していくことも重要です。

一連の事業承継で重要になってくる点は大まかに2つです。一つが10年後の会社を見据えながら事業承継を計画することです。

経営者の方が現在は健康であってもやはり時間がすぎれば、健康上のリスクはどうしても上昇してしまいます。

後継者教育に何年もかかることを考えれば、早い段階で事業承継の準備が必要なのです。

もう一つが税金と株式対策です。事業承継をする際は莫大な税金がかかります。どのような対策が可能なのかを専門家を交えて検討していくことが重要です。事業承継税制の利用をはじめ、税金対策をしていくと同時に、株式対策をしていきます。

株式対策とは株式評価額を下げることが基本的な対策ですが、株式が後継者に集中するように対策することも重要です。

以上の点を重視しながら、早め早めの準備をしていくことをおすすめします。

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